• マダム・ジジからの手紙

    フランス・ロワール地方の古城に暮らす伯爵夫人、マダム・ジジからプティ・セナクルへ届いたメッセージをご紹介しています。

    Gianne's Monthly News September/October 2018

    2018年10月27日

    親愛なる皆様

    私は今、北イタリアはDesenzano(デゼンツァーノ)にあるガルダ湖にいます。フランスのAntibes(アンティーブ)市で2019年に開催される展覧会への出展に向けて制作するためです。ここには約1か月間滞在する予定です。バカンスシーズンの終盤にもなると観光客もまばらで、穏やかです。日中は暖かく、日が暮れると肌寒くなります。カントリーハウスに暮しており、蚊の大群やすぐ隣の酪農場にいる乳牛の臭いと日々格闘中です。イーゼルの下に虫よけキャンドルを置きながら、プライベート庭園で制作しています。

    パリのバガテル公園にて精力的に制作した後、7月と8月は絵の制作を休んでいました。自分が芸術家としてたどってきた道のり、同時代の画壇で起こっていることやオンライン上で絵画を販売することなどを考慮しながら自身の芸術を研究、探求してきたことをじっくりと振り返っていたのです。また、ここイタリアで開催されたあらゆる展覧会に足を運び、文化的な遺跡の数々を訪ねていました。さらにGonzague Ducal PalaceにあるMantegna(マンテーニャ)のマニエリスムフレスコ画を見るため、Mantova (マントヴァ)にも足を運びました。

    そしてこれは最も重要なことですが、自然を描く「方法」について、あたらしい方向性を模索しています。リアリズムから距離を置き、私たちの周囲を取り巻く自然の本質に迫る方向を目指しています。ポスト第二次世界大戦時代の画家 - 抽象的かつ具象的な表現をしたElaine de Kooning(エレーヌ・デ・クーニング)によると、アメリカの抽象表現主義者たちは精神的な状態を表現する光の効果に興味を持っていたようです。この方向性で芸術作品を探求することが楽しみです。

    Gianne

     

    マダム・ジジ プロフィール

    GIANNE DE GENEVRAYE (ジャンヌ・ド・ジュヌブライ)

    狩猟で有名な、ロワール地方、ソーミュールにほど近い「レ・ゾーベール」の森を所有する貴族、ド・ジュヌブライ伯爵夫人として消えつつある18世紀貴族の暮らしを今に残す生活を続けると同時に、アーティスト名、ハーパーでプロの画家としての制作も続けている。アメリカ、ヨーロッパ各地から個展を開催する傍ら、「SUNDAY」等のアートブックを出版。1990年、アメリカン・アカデミー・オブ・ローマ招聘アーティスト。

    また、アメリカ独立戦争に関わった家族の末裔が中心になる活動「DAR」やロワール地方で毎夏開催されるイベント、オペラ・ボウジェ、等、音楽家や芸術家のパトロナージュを募る各種団体でメセナ活動を行っている。

    マダム・ジジのウェブサイト

     


    『マダム・ジジに教わる〜フレンチ・マナーなおもてなし』
    「Bon Chic vol.2 (別冊PLUS 1 LIVING・主婦の友社)  2010年3月」


    『フランス的美生活』
    「グレース(世界文化社)2007年10月号」


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