過去のマエストロコース
2015年度
旅して習うフランス国家家具鑑定・修復技術
研修旅行 アンティーク鑑定 マエストロ育成 7泊9日

研修旅行 アンティーク鑑定 マエストロ育成 7泊9日
主催:プティ・セナクル
この旅は、「プティ・セナクル」が主催するアンティーク鑑定基礎コース、旅カルチャーコース修了者、もしくはそれと 同等の知識を持つことが認められる方向け海外研修旅行です。 ヴェルサイユ、ルーヴル、エリゼ宮などで用いられてきた7万点の国家家具、装飾品を管理、修復する文化省管轄下国家家具部門(モビリエ・ナショナル)のアトリエに5日間入門し、フランス・アンティークの逸品に実際触れながら年代測定や修復法を習得します。アトリエ入門の前後は、フランス文化遺産や古城巡りに御連れします。
プティ・セナクル代表 石澤季里
旅の日程
午前中 モビリエ・ナショナルの黄金時代「18世紀の家具」についてスライドを用いて学びます。 ランチを挟んで、午後 フランスの家具に用いられる代表的な木材とその特徴を実物を見ながら学びます。
午前中 美術館訪問、現在開催中の展覧会「モビリエ・ナショナルの遺産、技術継承」展を見学します。午後から、各自、<タピスリー張り椅子コース>、<キャビネットメーカーコース>に別れて、親方について家具の鑑定法、修復のA〜Zを学びます。道具の使い方なども、少しずつ教えてもらい、フランスの国家家具に使われている技術を用いて最終日までに各自作品を完成させます。 夜 プティ・セナクルの海外パートナー「ル・カレ・リヴ・ゴーシュ」のアンティークショップ「ギャラリー・ヴォークレール」でアペリティフを楽しみながら、「アンティークとコンテンポラリーアートを生かしたインテリア」の講座を受講します。講師は、バルボティン陶器の専門家、ローランス・ヴォークレール女史です。20時頃解散予定。

●モビリエ・ナショナルのメートル、椅子張り部門のシェフがフィリップ・ベスナードさん(写真左)、 キャビネットメーカー部門のシェフがジル・ショウスさん(写真右)© Isabelle Bideau
親方について、前日からの作業を引き続き行います。 夜 石澤季里の自宅で研修中日のお疲れさま会ディナーをしましょう。
親方について、前日からの作業を引き続き行います。
親方について、前日からの作業を行うとともに作品を仕上げます。モビリエ・ナショナルのディレクターから修了証書を授与します。親方、また、アトリエの皆さんと記念撮影。 夜 レオナルド・ダヴィンチが最後に暮らしたロワール地方の城「クロ・リュス」の城主、マリー・サンブリさんのパリ9区のご自宅にお招きいただき、ディナーとテーブルデコレーションを楽しみます。サンブリさんは、日本にも長く暮らした方。フランスと和、そして、家族から受け継いだアンティークと陶芸家である彼女の作るコンテンポラリーな陶器の融合を堪能しましょう。帰国してからのご自宅の食卓に生かせるアイデアが満載です。
プレ・クラス
フランス語で学ぶ アンティーク修復初級
大切にしているアンティーク家具が、熱や水、衝撃によって、予期せず傷ついてしまうことは良くあります。経験豊富なフランス人の修復家が、初心者にも簡単に小型家具を修復する方法を教えます。最後の月は、愛用しているアンティークもしくは、一緒に訪れる骨董市で選んだ家具を、実際に自分たちで修復して蘇らせます。授業はフランス語で行うので、フランスでアンティークを購入する際にも役立つ、生きた語学を学ぶことができます。また、通訳を通して講師とコミュニケーションもとれるので、初心者にも心配は無用です。単発での受講はできません。

受講対象 | ![]() ![]() |
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講座名 | 「フランス語で学ぶ アンティーク修復初級」(全10回) | |
講師 | オリビエ・オルジュレ | |
日時 | 各回 【a】13時〜15時 【b】19時〜21時 【1】3/13(金) 【2】3/20(金) 【3】3/27(金) 【4】4/3(金) 【5】4/10(金) 【6】4/18(土)※やまとプロムナード古民具骨董市訪問 【7】4/24(金) 【8】5/15(金) 【9】5/22(金) 【10】5/29(金) |
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会場 | 経堂教室 教室アクセス | |
受講料 | 70,000円 (テキスト、軍手、木材、工具などの備品を含む) | |
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(お茶、お菓子付き) * 準備するもの:エプロン、筆記用具 |
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オリビエ・オルジュレ パリ生まれ。パリ郊外アート・エ・メチエ芸術・技術専門学校にて伝統的修復、装飾技法を習得。独自のアーティスティックな視点で数々の室内修復、装飾を手掛ける。(ホテル・リッツ、 ホテル・ジョルジュV、トゥソー病院、etc) 日本人の妻と娘の移転に伴い、2013年より東京に拠点を移し、店舗デザイン、リノベーションや家具、オブジェ修復、制作など活躍の場を広げている。 |
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Mobilier national(モビリエ・ナショナル)
1607年、アンリ4世の時代にパリ13区に設立された国立タピスリー工房「メゾン・ゴブラン」。ここではルーヴル、ヴェルサイユ、エリゼといった王宮や大統領官邸で用いられてきた8万点の家具(ブロンズ彫刻、照明、置時計、タピストリー、カーテン、他を含む)を管理・修復するだけでなく、日本文化にも造詣が深かった文部大臣アンドレ・マルローの推進により、1964年よりARC(研究と創造のアトリエ)機関が設置され、新進デザイナーとの共同作業で新たな家具が作られてきました。そのなかには、ポンピドー首相が愛して止まなかったピエール・ポーランなどがいます。また、敷地内には、ゴブラン・ボーベ・サヴォニエといった国立タペストリー職人養成所もあります。また、ユネスコの無形文化遺産に登録されているアランソンやピュイのレースもまた、この国立家具部門の管理下にあります。

Le Carré Rive Gauche(ル・カレ・リヴ・ゴーシュ)
パリ7区、オルセー美術館裏手にLe Carré Rive Gauche(ル・カレ・リヴ・ゴーシュ、通称「カレ」)と呼ばれる一角があります。その昔、王妃マルゴの庭があったこの場所には、フランス革命までは多くの貴族やその取り巻きたち、それ以後は、画家アングレや作家バルザック、また、歌手、ゲンズブルグとジェーン・バーキン 、等、文化人が好んで暮らし、同じ教養と興味をもった人だけが立ち入りを許される「サロン」文化を築きあげてきました。 次第に薄れゆく、そんなパリ左岸の豪奢で文化的な雰囲気を色濃く残す「ル・カレ・リヴ・ゴーシュ」には、現在、120余りのアンティーク・ショップとギャラリーが軒を連ね、考古学的オブジェからアフリカのお面、シャンデリアからアール・デコの家具、中国骨董、現代アートまで、ありとあらゆる芸術作品を展示販売し、パリに集まるアンティークとアートコレクターの心を捕らえ続けています。